Anthropic / アンソロピック
Anthropic(アンソロピック)は、OpenAI出身のダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイが中心となり2021年に立ち上げた人工知能(AI)の安全性を中核に据えるAI企業。掲げているのは「信頼でき(reliable)、解釈可能で(interpretable)、制御可能な(steerable)AIシステムの構築」であり、AIの恩恵を最大化しつつリスクを抑えること、そしてAIの機会とリスクをめぐる研究を世に問うことを目指している。設立の経緯そのものがOpenAI内部の路線・方向性をめぐる対立を映しており、AIをどう開発すべきかという問いに正面から向き合う企業として注目されてきた。主力のプロダクトはAIアシスタントの「Claude(クロード)」シリーズ。高い推論能力と安全性を兼ね備えた設計で企業ユーザーを中心に支持を広げており、独自研究として「Constitutional AI(憲法AI)」を開発。有害な出力を人間が逐一ラベル付けするのではなく、あらかじめ明示した原則群(=“憲法”)に沿ってAI自身に自己批判と修正を実行させ、「無害(harmless)」なアシスタントを訓練する手法を業界に提示してきた。現在はアマゾンとグーグルという業界の巨人から大型の戦略的投資(コミットメント)を受け、いまやOpenAIやグーグルと肩を並べる生成AIの“3強”の一角に成長した。AI安全性の旗手としての立ち位置が業界の議論に与える影響は大きく、『WIRED』ではAnthropicの研究動向・企業戦略とAI安全性をめぐる最前線を継続的に取り上げている。